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「レバレッジ」で最大25倍の取引ができるが

FXで、「証拠金」をいくら差し入れれば、いくらまで投資ができるかという倍率を「レバレッジ」といいます。

日本では個人は25倍まで許されていて、その場合の証拠金率は4%です。

しかし、レバレッジにより少額の投資で大きな取引ができると言っても、資金の用意が乏しく「いっぱいいっぱい」の状態で投資していたら、通告もなく「強制ロスカット」でFXの取引を終了させられることがあるという厳しいルールがあります。

「レバレッジ」は少額資金で大きな取引可能

FXは日本語では「外国為替証拠金取引」と言います。

アメリカドルやユーロなどの外国為替を、少額の「証拠金」を差し入れるだけで取引ができる、というのがFXです。その点ではただの外貨両替とは違います。

たとえば、1ドル=110円のときに1000ドルを買うのに必要な証拠金は11万円ではありません。日本では11万円の25分の1の4400円でアメリカドル1000ドルを買うことが可能です。残りの10万5600円は、後払いで決済することになります。

それでも1000ドルはいつでも売ることができますから、アメリカドルと日本円の交換レートがドル高円安の方向、たとえば111円へ動いたら、すかさずその1000ドルを売って11万1000円を手にすることができます。11万1000円で、証拠金を除いた後払い分の10万5600円を支払うと5400円が残りますが、最初に差し入れた証拠金4400円との差額の1000円が、このFX取引であげた利益になります。

4400円に対する利率を計算すると22.7%もあります。そうした投資のうま味があるのが外国為替証拠金取引、FXの魅力です。

アメリカドル1000ドルを買うのに4400円ですむのも、利率が22.7%もあるのも、証拠金の金額が25分の1ですむからです。逆に言えば、証拠金を差し入れると、その25倍の額に相当するアメリカドルが買えます

少しのお金で大きな取引ができるのは、小さな力でも大きな岩を動かせる「てこ」に似ています。てこは英語で「レバレッジ(leverage)」と言うので、FXの世界ではそれをレバレッジ効果と言っています。

少額の資金で大きな取引をすることを「レバレッジをきかせる」と言います。

FXで、証拠金でその何倍分の外国通貨の取引ができるかという「倍率」は、日本では個人は最大25倍に制限されています。

それでもわずか4%の証拠金で100%分の取引ができます。それを「日本ではFXのレバレッジは、最大25倍」と言います。

FXはレバレッジをきかせることで、少額の資金で大きな取引ができますが、その「大きな取引」の結果、どうなるかまでは保証していません。

レートの変動次第で、大きな利益をあげるうれしい結果になることもあれば、大きな損失をこうむる残念な結果になることもあります。

レバレッジ10倍よりも25倍のほうが、うまくいったときは利益は2.5倍になりますが、うまくいかなかったときの損失もまた、2.5倍と大きくなります。

ということは、10倍より25倍のほうが「強制ロスカット」になってしまう恐れもまた、大きいと言えます。

レバレッジ1倍でもFXにはメリットがある

銀行に外貨預金をしても、銀行や空港にある外貨両替窓口に行っても、100%の取引をするには100%の資金を用意しなければなりません。

レートが1ドル=110円のときにアメリカドル1000ドルを買うには、日本円で11万円が必要です。そうではなく、証拠金の分の4400円だけで1000ドルが買えるのはFX業者だけです。

それは投資家を信用しているからです。

レバレッジの倍率は25倍以外に、10倍、5倍、2倍、1倍などもあります。全体に占める証拠金率は25倍は4%、10倍は10%、2倍は50%、1倍は100%です。全額が証拠金というのは、銀行や空港の外貨両替窓口でレートが1ドル=110円のときに11万円を出してアメリカドル1000ドルを買うのと、同じことになります。

「レバレッジ1倍のFXなんて、何のためにあるの?」と思うかもしれませんが、FXであれば外貨両替窓口では行えない「売りから入る」という取引ができます

また、「売り買い両建てポジション」と言って、同時にたとえばレバレッジ10倍の買いとレバレッジ1倍の売りの注文を出して、もしレートが想定と反対に動いたときでも損失をある程度、埋め合わせできるような「保険」をかけるという使い方もあります。

それ以外にレバレッジ1倍のFXには「強制ロスカットになる心配がほとんどない」「保有するとスワップポイントが得られる」「税金面で有利」などのメリットもあります。

レバレッジは「ロスカットルール」に注意

 レバレッジの倍率を25倍、10倍、5倍、2倍、1倍などと言っていますが、実際にFX業者の自分の取引口座では、どのようにして設定すればいいのでしょうか? レバレッジ倍率についてはFX業者によって次のような違いがあります。

  1. レバレッジ倍率は固定
  2. 倍率別のコースを選べる
  3. 証拠金の金額を自由に決められる

1、レバレッジ倍率は固定

証拠金の最高限度は「レート×通貨単位×4%」で固定され、4%なら25倍です。

レバレッジを固定されるのはイヤだという場合は、他のFX業者を探してそこで口座を開設するしかありません。

2、倍率別のコースを選べる

25倍コース、10倍コース、5倍コース、3倍コース、2倍コース、1倍コースというように、コースを選べるようになっています。

4%コース、10%コース、20%コース、33%コース、50%コース、100%コースというように、証拠金率の「%」で表示されていることもあります。

3、証拠金の金額を自由に決められる

注文の際、証拠金をいくら差し入れるか、自分で数字を入力するようになっているFX業者もあります。

4%~100%の範囲で証拠金率を「%」で指示する場合もあります。入力した金額ではレバレッジが25倍をオーバーしたり、証拠金率が4%を割り込むような場合は、入力し直すように警告が出されます。

投資家としては証拠金に1万円のようなキリのいい金額を指定できるなど、自由度が高くなっています。

ただ、レバレッジの設定で注意しなければならないのは、「ロスカットルール」です。

これは投資家が保有しているポジション(建玉)が一定水準以上の損失を被った場合、事前の通告なく、損失のそれ以上の拡大を防ぐために保有しているポジションを強制的に決済してしまうというルールで、これを「強制ロスカット」と言います。

最初に5000円を持っていて、交換レートが1ドル=110円のときに25倍のレバレッジで証拠金4400円を差し入れてアメリカドル1000ドルを買い、その後、レートが1ドル=109円になったとします。

残念ながら、そうなる前に強制ロスカットされてしまいます。強制ロスカットが発動されるロスカットラインは1ドル=109.375円だからです。

口座に600円しか残っていないと、この投資家はこれ以上の損失を出すりそれをカバーできない、とみなされるからです。

しかし、最初に10000円を持っていたケースでは残金が5600円になるので、強制ロスカットにはなりません。ロスカットラインは1ドル=104.167円に下がります。ドルと円の交換レートが短い間に6円近くも動くことはまずありません。

5000円の違いは大違い。FXでは「資金の余裕(必要証拠金の余力)」がどれだけ大事か、これでわかるでしょう。

強制ロスカットを防ぎたければ、あらかじめ自分の口座に追加入金して資金の余裕をもたせておくか、最初からレバレッジの倍率を下げて証拠金を増やして取引すればいいことになります。

このケースではレバレッジの倍率25倍を10倍に下げて、証拠金を6600円増やして1万1000円にしていれば、たとえ口座に残った資金が4000円程度であっても強制ロスカットにはなりません。

強制ロスカットになる基準は「証拠金維持率80%」というのが多く、このケースもそれで計算していますが、FX業者によって、またその時点の相場情勢によって、若干の変動はあります。

一度強制ロスカットになると投資家は信用に傷がつき、FX業者によっては「25倍はダメです」などレバレッジに制限がかけられたり、口座に一定額を入金するまで新規の投資を受け付けてもらえなくなったり、ひどい場合は口座を一方的に停止、あるいは解約させられることさえあります。

とにかく金銭的に「いっぱいいっぱい」の状況でFX投資をするのは禁物です。

FXの世界には、暴騰した仮想通貨の世界で一時期あったような「投資家人生、一発大逆転して『億り人』」のシンデレラストーリーなど、ありません。

FXは、データをもとに値動きをある程度予測できますから、ギャンブルではありません。

株式投資と同じような「投資」です。ときには予測をミスすることも、予想外の出来事に振り回されることもありますが、冷静に対応すればそれによる損失を最小限に抑えられます。

しかし、資金管理のようなリスク管理を怠ると致命的な大敗を喫し、もう二度とFXができなくなることもあります。そうならないよう、ご健闘を祈ります。


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