起業テーマを選ぶ場合、社会的に問題になっていることを解決・改善する方法があります。
パソナの創業者の南部さんが学生時代に、企業が社員を雇いたいが固定的には必要でない場合や、将来まで雇用を見通せないという問題に対して、労働力が必要な時に必要な期間だけ雇える方式を考え人材派遣業の原点を開発しました。
パソナはその後も、リストラで余剰になり解雇された社員の受け皿づくりを支援するビジネスなど、雇用に関する社会問題を解決するビジネステーマで成功してきました。
社会問題や社会的課題の解決・改善の発想からビジネステーマの発見につながることがあるってことだね!
人手不足を解決する請負形態のビジネス
人手不足問題が深刻化しています。
コンビニ業界のFC店舗でアルバイトが集まらず、店主が24時間営業の見直しを求めていますが、コンビニ本部が認めないことから政府が介入しコンビニ本部側の譲歩を求める状況にあると言ってよいでしょう。
コンビニ業界に関わらず、現在の人手不足問題の解決を考えてみよう
人手不足を解決すための、社会的ワークシェアリングの必要性
政府・金融庁の審議会は高齢者層の年金に頼らない老後資金2,000万円の必要性まで言い出し、年金財源の破綻を認めたようです。
厚生労働省は年金財政の問題に対して年金支給を遅らせ将来的に年金支給70歳の構想があります。
まず、政府は70歳まで働ける環境づくりを進め企業に雇用義務の延長などの各種の継続雇用の仕組みを求める見込みです。
70歳まで働ける社会の構想では65歳から70歳までのシニア層の労働力の開発が対象です。
ただし、65歳以上のシニア層が働く上では週5日やフルタイム勤務はキツイという声もあります。
そこで、週2~3日ずつ、週5日を2人でワークシェリングするという方法があります。
シニア層以外でも、1日を、午前を幼稚園児のいる母親が、午後をシニア層が、パートタイムでワークシェアリングする方法もあります。
人手不足の宅配業界では地域を細分化し地域拠点を拡充し、地域のパートタイムやアルバイトを増やしたり、従来少なかった女性ドライバーを増やしたりし、正社員とパート、アルバイト、個人事業主との多様なワークシェアリングへ移行しています。
人手不足を解決するためには多様な層とのワークシェアリングが必要ってことだね!
雇用ではなく、請負事業での労働力の開発
雇用ではなく、外部人材として請負業で仕事を出し、人手不足を補っていく方法があります。
請負とは当事者間の任意の労務提供契約で委託や委任と呼ばれているものなどだな
請負は納品で仕事が完了し、基本的には労務の提供の時間などは請負者に任されるのが基本です。
請負は雇用に関わらない多様な潜在層の複合ワークシェアリングの形態です。
デリバリー分野では、宅配の配達請負、地域スーパーや専門店の配達請負、食品や外食の配達請負などが拡大しています。
地域を細分化し地域の請負者を配置し、顧客の不在による再配達に対応しやすくしたりなどもしています。
ホワイトカラーの専門職層でも、他企業在籍の副業人材の活用も徐々に進んでいます。
大企業の一部も社員の副業を解禁し始めました。
副業人材の活用は基本的には請負形態になります。社員の2重雇用は望ましくないからです。
コンサルティング分野では、従来のプロのコンサルタント層よりも安い費用で副業層の専門能力・知識・技術を活用する方法です。
請負業はハローワークでは扱わない分野なので、新たにインターネットでのマッチングシステムが必要でしょう。
請負形態での仕事の仲介ビジネスの可能性
クラウドワーク分野では、ランサーズやクラウドワークスなどのWEBでのマッチングシステムのビジネスが開発されているのはご承知のとおりです。
ココナラでは個人間の知識や能力のCtoC(個人間取引のビジネス)のインターネット仲介ビジネスを開発しました。
いずれも請負業の形態だね
今後もクラウドワーク以外のリアルの請負業務の仲介などがあるのではないでしょうか。業界別や職種別に細分化専門化していく可能性もあります。
本格的高齢社会到来で、シニアビジネスの市場性拡大
団塊の世代の70歳代への到達で高齢者市場の拡大が本格化してきました。
高齢社会を高齢者健康保険、介護保険の負担から社会問題として重荷にとらえる方向もありますが、ビジネスの市場としてとらえると大きなマーケットの可能性があります。
シニア市場のビジネスへの参入は少子化に相対するビジネスとして確実性のある分野です。
シニアビジネスの分野
最近新聞広告などで目に付くのはシニア層を対象にしたサプリメント商品、健康食品ではないでしょうか?
毎日大量の広告が出て商品開発が進んでいるところをみても売れている分野です。
今後有力な開発が進めばアンチエージング美容分野が伸びるな
男性向け、女性向けのものが共に開発され、近年は女性向けのものの宣伝が増えています。
時間の余裕のあるシニア層向けの豪華客船ツアーが人気です。
価格の低価格化が生まれ市場が拡大しました。
その他、シニア向けのツアーのパッケージ化やJRの豪華列車なども人気です。
投資信託、株などで金融庁の審議会の答申に問題はありますが、シニアの投資規模はかなりの可能性が潜在的にあります。
住宅リフォームでシニア世代の住まい方がテーマになります。
新築では戸建ての2世帯住宅があります。
また、不動産の買い替えで都市化の傾向があります。
一部でリゾート不動産分野や地域移住などの住まい方もあります。
介護市場では訪問介護ではなく施設介護の市場性が高いと思われ、特に異業種からの株式会社形態での参入があります。
終活でテーマになっている分野です。
小規模企業ではどのような分野なら可能かですが、設備投資や資本投資の大きなものは除かれサービス系、販売系のものが主たる対象になると思われます。
介護関係であれば、訪問介護、介護用品の販売・レンタル、デイサービスセンター運営、医療関係の資格者であれば訪問看護、訪問リハビリなどがあります。
住宅関係であれば、不動産の仲介業、住宅リフォームなどがあります。
相続に伴う実家の空き家問題もあります。
終活ビジネス
上記の中で単身高齢者も増え終活分野への関心が高まっています。
子どもがいない人、子どもがいても女の子だけの人、家族がいない人は、自分が生前から人生の最後の準備をしなきゃだもんね
また、自分自身を見つめ直す契機から自分自身での死の準備をする終活が話題になり、断捨離などの整理に関するものの書籍が売れ、エンディングノートが話題になったりしています。
終活の中の葬儀やお墓は葬儀業者や墓地関係者のビジネスになりますが、異業種の小規模事業者の起業テーマになるものもあるのではないでしょうか。
①葬儀、墓地の紹介WEBサイトのビジネス
葬儀を安くするにはどうしたら良いか、どのようなものがあるかなどの関心が高まっています。
それらの事業者、施設、墓地の紹介サイトの運営で広告ビジネス、もしくは成功報酬での販売手数料方式があります。
葬儀費用の構成は、葬儀施行費、接待・返礼品費、宗教関連費の3つからなります。
葬儀施行費は一般的に葬儀社関連の費用です。費用を抑えた葬儀の形態では家族葬、無宗教葬、直葬などがあります。
お墓も従来型の墓地霊園にあるものから、施設内の収納スペースのコンパクトなもの、自然に還るものなどがあります。
安く抑えられるのは、納骨堂、樹木葬、自然散骨などです。
お墓の承継者がいない人も増え、承継者もいつまで続くかわかりません。
子供に負担を掛けたくないという人も増え、よりコンパクトなお墓の形態への志向があり、それに合わせて費用も低価格化の傾向です。
②遺品整理サービス
遺品整理とは親や家族などが亡くなり、故人が生前に使っていたものを整理し、不要なものの廃棄処分をすることだ
単なる残されたものの整理や処分と言うにはとどまらない部分があります。
遺品整理は相続人である同居していた相続人家族が行うのが通常でしょう。
故人が単身生活をしていた場合は相続人の中で話し合い、誰かに任せたり業者に外注することになります。
特に大量のゴミ処分は大変です。そのため遺品整理サービスという事業が成立しています。
③離れたところに住む高齢の親の安否確認
電話やWEBカメラによる安否確認もあります。
また、人手を使った地域的な訪問安否確認もあります。
その他にもアイデア次第での新しいビジネスの開発は可能だな
まとめ
社会問題や社会的課題からのビジネステーマの発見では、自分の身近なところから発見できるものはないでしょうか。
子どもの安全に関してなど子どもに関するもので、子どもの持つスマホでの位置情報を使用した安全管理と緊急行動サポート、夜帰りが遅くなる学習塾のお迎え代行、仕事で残業になった場合の保育園のお迎え代行などもあるでしょう。
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