起業は昔と比べれば格段にしやすくなりました。
第1に、株式会社の最低資本金制度の廃止です。以前は資本金が1,000万円必要でした。
第2に、インターネットの普及によるネットビジネスの定着です。営業PRがしやすくなりオンラインでの納品が可能なデジタルビジネスが拡大しました。
この2大要因の環境を活かしてより少ないリスクで起業するポイントについて整理してみよう!
副業からのスタートで、本格起業へ段階的に発展させる
完全起業への道は段階的に進めることができれば安心です。
副業の段階的発展から本格起業へ発展させる方法だね!
しかし、副業と言ってもアルバイト、パート、派遣で雇用される形態であれば、各種の媒体や人材派遣会社の求人情報に応募することによって仕事に就くことはできます。
これは本業がサラリーマンであれば2重の雇用を受けることで、副収入であっても副業とは言えないかもしれません。
やはり起業へ発展させることのできる副業は雇われるのではなく自、自主事業の形態でなければなりません。
オンラインで仕事のできるデジタルワークでの副業
副業の中心はクラウド型のデジタルワ-クで、オンライン納品で仕事を完結できる場合です。
これらの仕事であれば時間と場所を問わずに仕事を受けることが可能です。分野的には次のようなものがあります。
- ネットショップ
- クラウド制作業務(システム開発、プログラミング、WEBサイト構築、WEBサイトデザイン、データ入力、動画制作、ライティング、写真撮影、音声制作、イラスト・コミック制作、書籍編集など)
- eラーニング、eコンサルティング
- オンライン占い
- その他オンラインで解決するサービス
ただし、デジタルワークでの副業でも価格競争や低価格相場で苦しむ場合もあるから気を付けた方がいいぞ
また、デジタルワークが不得意な人もいるでしょう。
リアルビジネスでの土日副業
ではデジタルワーク以外のリアルビジネスでの土日副業の起業のポイントはどのようなものでしょうか。サービス業を中心に考えてみましょう。
一般的サラリーマンの場合、まとまって副業にあてられる時間は土日中心にならざるをえません。
もちろん土日業務で平日休みの人もいるわけですが、空き時間に制限があることに変わりはありません。
顧客本位でサービスを提供する、つまり顧客の都合の良い時間に合わせてサービスを提供することが困難です。
どうしても顧客に、サービス提供者その人のサ-ビスを受けたい、という関心をもってもらわなければなりません。
そのためには、自分自身を売っていく、自分自身を商品にしていかなければなりません。
自分のサービスが顧客に訴えるにはオリジナリティが必要です。
サービス提供者その人ならではの特性や個性が魅力になります。
個人としてのサービス価値が確立しているものに次のような分野があります。
①教える仕事―特に個別指導にニーズ
教える仕事は、先生としての知識や技術を売るビジネスの代表でしょう。
集合型の教室での講義やレッスンではなく、個別指導型のものは特に副業に向いているぞ
個別指導は組織ではなく個人での1対1の分野ですから、自動車の運転が得意な人が教習所ではなく路上中心にペーパードライバーの運転指導をする個別教習、パソコンに詳しくIT企業に勤めるSEがパソコンの個別指導をするレッスン、その他、語学レッスンなど極めて多様な分野で可能です。
場所の問題もレンタルルームや公共会場などを使用することで解決できます。
特に重要なことは、自分の都合の良い時間を顧客に考慮してもらえることで成り立つ点です。
②専門技術的な作業を安く提供する仕事
本業が専門的技術的仕事の会社に勤めている人の場合など、プロとしての専門知識や技術を、土日限定で安く提供するというのが売りになります。
企業の経理マンによる経理指導、記帳代行、決算処理や、前述のIT技術分野、建築設計技術者のリフォーム住宅設計などもあるでしょう。
会社の業務に関連しなくても、特技があれば顧客も認めてくれる可能性があるんだね!
パソコンの修理や自宅内施工、家電の取り付け修理などがあるでしょう。
③人に気に入られることがポイントの接遇的サービスの仕事
高齢者向けの買い物代行、車椅子散歩支援、話し相手、安否確認、掃除などの受託のポイントは相手に気に入られることです。
気に入られれば必ずリピートしてもらえるだろうな!
副業の起業の営業はインターネットでも行えるでしょうし、ミニチラシを継続的に自宅周辺に配布する方法などもあります。
便利屋さんの営業方法はミニチラシを狭い地域に絞り込み、半年程度継続するのがオーソドックスな開拓営業です。
副業の起業が小さくてもうまくいけば本来の目的が起業である場合大きな自信になるでしょう。
リアルビジネスの強みは顧客との人間関係が生まれることでリピートし、また価格も一定額を要求しやすいことです。
価格相場というものがあり、それよりも少し安めで勝負していけば副業としての採算は取れます。
妻が当初代表になり夫は副業で起業開始、手ごたえが出てきたら夫も退職し本格起業
ネットショップでも受注を受けてから即対応し納品できることが重要です。
そのためには勤務時間内では限界があり、どうしても夫婦での共同作業が可能ならば有効です。
夫の収入が家計の中心でなんとかギリギリでも生活できれば、妻が家庭で家事をしながらネットショップを中心に営業し、売り上げが上がるようになったら、夫も共同で本格的な仕入れ作業なども行う方法があります。
Wさんはビデオの制作会社に勤務していましたが会社の売り上げが低迷し、経営事情が悪化しつつあり退職を考えていました。
しかし、給料がなくなると一気に不安が拡大するので副業からスタートすることにしました。
コンピューターが好きだったこともあり、ネットショップをやろうと思いました。商品はこだわりのオーガニック食品などにすることにし、ギフトショーなどの小売業者が仕入れ商品を見つけられる展示会に土日に通いました。
そこで、出店業者と交渉し商品別に最低数量の購入をし、当初は安全な食品を求める母親層を主ターゲットにし、アトピー対策の食品などを特色づけに扱いました。
分野はオーガニック食品に限定しました。少資金では幅広い分野の商品を仕入れることが難しかったためです。
ショップの代表と運営は奥さんに任せ、Wさんは売れる商品を探し仕入れ交渉を担当しました。
当初は楽天に思い切って出店しましたが、売り上げは一定上がっても採算が取れず、Wさんは自らホームページ制作につき勉強し、自分でサイトを作り自主サイトでの営業に踏み切りました。
ネットのキーワード広告を中心にPRしその後扱い商品も拡大していき、売り上げも順調に伸び、Wさんも退職し夫婦で東京郊外の自宅で営業しています。
少資金で自宅起業する
個人起業では多くの場合少資金で始めなければなりません。
少資金で始めるポイントとしては事務所を他に借りるのではなく、自宅で始められれば安く済みます。
ただし、顧客との打ち合わせが必要で、顧客を迎える仕事では事務所がやはり必要になるな
自宅というわけにはいかないでしょう。
逆に、顧客を迎える仕事ではなく、顧客を訪問する仕事にするのが自宅を事務所にする場合のポイントになるでしょう。
では、顧客を訪問する仕事にはどのようなものがあるでしょうか。
相手の企業を訪問していくのが基本であり一般的です。
IT技術サービス、各種制作業務、コンサルティング、社員教育、設備・機器メンテナンス、清掃、その他各種アウトソーシングの仕事などがあります。
家事代行、排水管清掃、住宅リフォーム、電気工事、植木の剪定、各種デリバリーなどの仕事があります。
まとめ
サラリーマンが勤めを維持しながら行う副業からの起業は、失敗しても本業が維持されているのでリスクは少なくて済みます。
問題なのは副業からの起業にどこまで本腰が入るかだな
中途半端にやってもなかなか営業が十分展開できないためです。リスクが少なくて済むという発想だけでなく、営業は十分行うべきです。
ネットが中心のビジネスではコストのかからないSNSだけでなく、キーワードネット広告を打つことなども必要ではないでしょうか。営業や広告には費用をかけることが必要です。
起業ノウハウ PART2
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