投資信託はリスクのある投資
株式投資や外国為替証拠金取引、通称FXなどはリスクのある投資であり、元本保証がされないことはよく知られています。
世界同時株安などで世界中の株式市場が大暴落すると、信用取引をしている投資家が追証と呼ばれる追加資金の投入を避けるため、損をするのを承知で投げ売ります。
売りが売りを呼び、さらに暴落が進むパターンです。
投資信託の場合は、投資家から投資資金を集め、その資金を運用する仕組みです。
運用には、投資信託のことをファンドと呼ぶことから、ファンドマネージャーと呼ばれる、投資のノウハウを知っている人が担当します。
中にはカリスマと呼ばれるようなファンドマネージャーも存在し、カリスマが手掛ける投資信託を選べば、下落相場でも利益を上げることは不可能ではありません。
ファンドの資産額のことを評価額と言いますが、運用がうまくいかないとこの評価額が、投資資金よりも下回る場合があります。
これが株式投資でいうところの含み損状態であり、この時点で解約すると元本割れとなってしまう、リスクのある投資商品です。
なぜ投資信託は安全なのか
リスク商品であるにもかかわらず、投資信託はしばしば初心者向けと言われることや比較的安全なリスク投資と言われます。
その理由は、ファンドの内容が様々な組み合わせになっているからです。
ファンドマネージャーが得意な分野を手掛けるのは事実ですが、株式に投資するにしても国内株式だけに限らず、NY市場やこれから経済成長が期待できる新興国市場に投資することもあります。
世界同時株安になれば、評価額は一気に下がりますが、その中から早く復活してくるものがあると、国内株式の戻りが鈍くても早く投資状況を改善することができるのです。
また、株式とともに債券にも投資するリスク分散型のファンドもあります。
株式と債券に投資をすることで株価が下がれば債券が値上がりする状況でリスクヘッジを行っています。
これによって、株式への投資はマイナスだけれど、債券への投資が運用成績を支えていくのです。
ファンドマネージャーにお任せできるところが一番の理由
株式投資にしろ、FXにしろ、昨今は自分でネットによってトレードができますが、情報収集という点では個人投資家は機関投資家の足元にも及びません。
そのため、株式や債券市場の動きに一喜一憂したくない人にとっては、プロフェッショナルに運用してもらえるという点で、素人が投資をするよりも安全なことがリスクが少ないと言われる一番の理由です。
毎月1万円ずつ積み立てていくタイプの投資信託を選べば、下落局面にはたくさん購入できることになりますので、高いときには少ししか買えなかった分と合わせ、評価額の平均金額を安くすることができます。
値上がりしてきたときには、下落局面で買った分だけ利益になるというのも投資信託の特徴です。
いずれにしても特定の銘柄や通貨の動きに振り回されずに済むのは精神的なメリットとして大きく、投資信託が初心者向けと呼ばれる所以です。
手軽に投資できるところも特徴
投資信託は、以前は投資信託会社や証券会社でしか購入することができませんでしたが、今では住んでいる町の郵便局や信用金庫などでも購入することができます。
あまり種類は多くありませんが、窓口で気軽に相談し、普段から利用している預金口座から引き落としで購入できるといった点で、投資の経験がない人でも始めやすいのが特徴です。
元本保証ではないため、ある程度利益が出たらここらで利益を取るといった判断は自分自身でしなくてはなりませんが、近くの金融機関での取引なら、いったん利益を確定したのち、再び投資をするのも簡単です。
リスクを少なくしながらもリターンを狙って投資ができる点で、投資信託が初心者向けと言えます。
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