みなさんは利回りという言葉を聞いたことがありますか?
言葉くらいは聞いたことがあっても、その意味を詳しく説明できる方はほとんどいないかと思います。
そもそも、投資信託を行うにあたって最も気になるのがリターンとリスクではないでしょうか。
ここでは投資信託の利回りについて詳しくご紹介したいと思います。
利回りについて理解を深めれば、投資信託を運用する際役立つかと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
金利と利回りの違い
金利と利回りという言葉を、銀行や証券会社のパンフレットなどで目にすることが多いかと思います。
たとえば、ローンや国際などの金融商品で見かけることが多く、そこに数値が書かれていたりします。
利率とは
そもそも利率とは元本に対し支払われる利息をパーセントで表したものです。
金融商品などであらかじめ得られるはずの収益を数字にしたもので、たとえば、定期預金なら年利〇パーセントという具合です。
利回りと間違えそうな言葉に利率がありますが、利回りは投資したファンドの手数料や売却益など運用している間の収益やコストなどを含めるのに対し、利率は元本に対する利息だけを計算するものです。
この利息とはお金を貸して発生する利用料のようなもので、利率はと言うと、投資した金額に対する1年当たりの利息の割合のことを言います。
つまり、金融商品が1年間でどれくらい利息が得られるかを表しています。
なお、利率の計算方法は
(1年間の利息÷投資した金額)×100となっており、
たとえば、100万円の投資信託を購入し、1年あたりの分配金が1万5千円だったとすると、
(1万5千円÷100万円)×100となり、利率は1.5パーセントということになります。
利回りとは
いっぽうで、利回りとは金利とは全く違うもので、金融商品を複利や複数年運用した場合に得られる利息を1年当たり平均にしたものを言います。
そのため、複利の金融商品だと時間が経つごとに利息は増えていきます。
つまり、利回り規定の期間運用が不可能な場合に当初予測していた利息より金額が少なくなってしまうこともあります。
この利回りの計算方法は
(収益の合計÷運用年数)÷投資金額×100となっており、
たとえば、ある投資信託を100万円で購入し、3年後売却益と分配金の合計が6万円だったとすると、
(6÷3)÷100×100となり、利回りは2パーセントということになります。
ただ、他に税金などコストがかかるので、その分も計算に入れる必要があります。
投資信託の利回りが高いのはどうして?
投資信託の利回りが高い理由はなぜなのでしょうか?
投資信託の利回りは安定的な分配金と基準価額が値上がりした場合いずれの利益も得られるので、利回りが高くなります。
基準価額の値上がりに関して言うと、投資信託は多くの株式や債券を保有しているので株式と比べて値動きは少なく、債券と比べると大きいのが特徴です。
もちろん、これはファンドによって違うので全てがそうだとは言いきれません。
それに加えて、投資信託の中には毎月分配金が出るものもあるので、運用がうまくいけばかなりの利回りが期待できます。
ただ、投資信託はあくまでもリスクが伴う金融商品なので分配金が減ったり、ゼロになったり、基準価額そのものが下がったりするリスクがあります。
投資信託を購入する前に、これらのリスクについても十分理解しておきましょう。
さらに、投資信託はさまざまな金融商品に投資するものなので、それぞれに特徴が違っていることも考慮しましょう。
投資信託で安定的に利回りを得るには
特別分配金に注意する
投資信託の中には毎月分配型という商品があり、これについてはあまりオススメできません。
その理由は当然毎月分配ができるほど利益があれば全く心配ないですが、ほとんどの商品がそうはいかないからです。
分配金には普通分配金だけでなく特別分配金というものがあり、これは運用利益から捻出されているのではなく、投資家から預かっている元本を取り崩して支払っているだけなのです。
毎月分配型のファンドのほとんどはこの特別分配金を出しているので、ただ投資したお金を少しずつ返してもらっているだけということになります。
つまり、元本を取り崩しているということで純資産残高は目減りしているわけです。
その純資産残高を総口数で割ったものが基準価額なので、特別分配金がもらえるからと言って喜ぶのではなく、出せば出すほど基準価額は下がる一方だということをしっかりと理解しておきましょう。
最初のうちは毎月分配金がもらえるからと言ってうれしいかもしれませんが、すぐに基準価額が下落してしまい、損失を被ることにもなりかねません。
見た目の利回りに惑わされない
誰でも、投資信託で資産を運用するなら、高い利回りの商品を選びたいと思うのは当然です。
ただ、利回りがいいということはリスクが高い商品だということだというのを頭に置いておきましょう。
なお、注意するべきなのは利回りが非常に高くなっているファンドです。
そもそも投資信託の利回りは1年当たりの利益を基準価額で割ったものなので、利益が同額であっても基準価額が低ければ当然利回りは高くなりますよね?
つまり、あまりにも利回りが高くなっているファンドは基準価額が下がっていることが原因の場合が多いので、その点をチェックしていただきたいです。
魅力的な投資信託を選ぶには
コストの安いものを選ぶ
投資信託にはコストがかかりますが、できるだけコストの安いものを選ぶことが重要です。
コストは購入時、保有時、売却時それぞれにかかります。
たとえば、運用成績が1パーセントのファンドがあったとしましょう。
でも、手数料が1パーセントかかれば、この運用利益は相殺されてしまいます。
そのため、ノーロードファンドと言われる購入時手数料がかからないものを選ぶのも手です。
なお、信託報酬の目安としてはアクティブファンドで1.5パーセント未満、インデックスファンドで0.5パーセント未満のものを選ぶといいでしょう。
純資産が増加しているものを選ぶ
投資信託において純資産額が多ければ多いほど、人気があると言っていいかと思います。
つまり、投資信託を選ぶ際この純資産額が増加しているものを選ぶのがいいでしょう。
これはネットなどでカンタンに見られるので、購入前に必ずチェックしておきましょう。
手数料の安い証券口座を選ぶ
また、できるだけ利益を多く得るには当然ですが、手数料の安い証券口座で取り引きを行いましょう。
最近は昔のように大手証券会社でなくネット証券が主流になっています。
こういったネット証券は店舗や営業担当がいないので、その分コストがかかりません。
つまり、投資を行う場合手数料が割安なのがメリットです。
さまざまなネット証券がありますので、ぜひ調べていただき口座開設を行いましょう!
まとめ
長期間にわたり投資信託を運用する場合、目先の高利回りだけにとらわれていると高リスクだということがお分かりいただけましたか?
優良銘柄を探す方法に、ここ5年間の成績をチェックするというのがオススメ。
最低でも5年間以上の期間で考えるのが投資信託とうまく付き合っていく方法です。
ネットなどで利回りランキングなどを見てみると、上位のファンドにはかなり高利回りのものが多いです。
ただ、これはあくまでも最近のデータなので、きちんと中身を吟味していただき、長期的に付き合えるファンドを選んでくださいね!
コメントを残す