起業では1人で個人事業としてスタートするのがシンプルです。
自分1人で決断すれば良いことだからな
ただし、あくまでも1人でやれる内容の仕事である場合です。
1人ではできない場合はパートナーが必要でしょう。パートナーがいて一緒に起業する場合は法人化が必要になるでしょう。
法人化は株式会社であれば出資の問題が出てきます。また、設立費用の問題も出てきます。これらの対策・準備が必要です。
また、どのような事業を行うかについては、少資金で行わざるをえないのが通常なので大きな事業はできません。
スキマを狙う小規模な事業から行うのが戦略になります。
1人で起業するか、パートナーと共同起業するか?
1人で起業する
1人で起業するのが原点です。起業には決断が必要だからです。
また、起業は自己実現であり自己責任であるからです。
うまくいくのも自分の力、うまくいかないのも自分の責任だもんね
1人で起業するのは自分で決断し行動するのですからスピードが速いです。
また、利益も自分1人で得られ、損失は自分1人が負います。その点もシンプルです。
ただし、迷ったとき、うまくいかなくなった時は孤独です。力不足です。
2人で、もしくは、少人数で起業する
個人レベルの起業ではコアとなる仲間は少人数でしょう。2・3人の範囲です。結束が固ければうまくいきます。
仲間との起業の力は、人が共に力を合わせるという仕事に関するモチベーションにあります。
人のエネルギーは自分1人だけの時よりも仲間とともに行う方が一般的に強いです。
仲間に支えられるときもあるからな
人の力の結集は、組織づくり、組織運営にとって重要な要素です。
特に創業期の事業や小規模の会社では、人に関わる要素が人・物・金の経営資源のうち最も重要なものでしょう。
2人で起業した場合は、1人が営業・経営管理を担当し、もう1人が制作・製造・技術を担当するなど、得意分野を活かせれば成功率が高まります。ただし、リーダーは1人である方がうまくいきます。
しかし、結束が弱ければ将来仲たがいの危険性もあります。利益が一致しない場合です。
共同出資の問題点
2人起業の場合、株式会社で経営者同士のつながりが基礎になって、同等の50%ずつの出資額で同等の費用負担、利益折半という形態もあります。
もちろんリーダーが社長になり、過半数出資で支配権を取る考え方が基本でしょう。
また、リーダーが関係者に呼びかけ多数小口出資で運営する形態もあります。一緒に働く仲間がいる場合の社員出資の場合です。社員の持ち株制です。
株式会社形態ですから出資額が明確である点でお金に関しては運営しやすい点があります。
共同出資型株式会社の問題点についてですが、株式会社においては、重要事項の決定は株主総会において行います。
取締役の選任や解任、取締役の報酬(役員報酬)の決定などです。出資割合に応じた議決権が与えられるので、意見が食い違った場合に、経営者の提案が否認されることもあります。
また、2人出資・経営で同額出資であれば株主総会議で意見が食い違ったら議案が可決されないんだ……
友人同士で共同出資する場合、最初は仲が良くても一緒に事業を行っていくうちに、お互いの意見が異なってくるということもありえます。
2人がお互いに取締役になっているような場合、簡単に一方の取締役を解任することができません。株主総会で決定する必要があるからです。
ニッチビジネスによる起業戦略
資金面でも組織面でも経営資源の乏しい小規模起業では、限られた力を1点に集中し突破口を開かなければなりません。
まずどのような分野を狙ったらよいかですが、市場規模の小さい分野を狙うのが1つのカギです。
ニッチ(隙間)と言われる切り口だね!
ニッチビジネスとは
ニッチビジネスとは、市場規模が小さく参入するメリットが少ないと思われる分野、新商品・新サービスで、市場性が未開拓で不明な分野、公的な分野に近く収益性が乏しいと思われている分野などを対象としたビジネスです。
市場規模が小さいため競合他社がなく、競争優位性の獲得の確率が高いと思われるビジネスです。
市場規模の小ささ、特殊性からニッチと呼ばれるものです。
大手企業は彼らのマーケティングの基本戦略から、一定の市場規模がないと参入してきません。メリットが薄いのです。
大手企業の新規事業は投入資金が多くなりがちで採算点が高くなります。中小資本は大手が参入して来ない市場なら叩きつぶされません。
また独創性のある新商品・新サービスならば、パイオニアになれる可能性があります。
超専門店の発想
ネットショップでも同一商品はもちろん普通の一般的な商品はあふれています。
差別化ができません。超専門店の発想が必要です。
市場規模は小さいけれどターゲットの人にとっては切実なニーズがある分野です。
運動選手など足の大きな人向けのビッグサイズ専門の靴屋などです。マニア向きの特殊商品などがすべて該当します。
また特殊な病気の患者向けの医療食や健康食、用品などがあります。
外反母趾の人向けのオーダー靴製作や、パラリンピック選手でも目にするような障害者向けの義肢装具のオーダー製作もあるでしょう。
特殊性のある商品を新規性のある市場に持ち込むことでも超専門店は可能です。日本の武道具を海外向けのネットショップで売るというような分野です。
供給の限られた超専門店に対する顧客のニーズは切実だ
他では得られないものであれば熱心なファン、リピーターになってくれます。
経営資源の絞り込み
ニッチ性のある分野で限られた経営資源を集中し、オリジナル性のある限られた商品で販売し売り上げを拡大することで経営基盤を確立させます。
売り上げ拡大により、製造規模の拡大、販売チャネルの開拓、広告宣伝の強化、アフターサービスの強化など全面的な展開をはかる戦略だな
ニッチ市場で軌道に乗れば優位性を獲得することができます。
ハイテクでなくても、オリジナル性で粗利益率も高い分野で市場を開拓することができます。
類似品が出てくれば宣伝を強化したり、販売チャネルの多様化を図ります。
類似品と対抗するにはブランドの確立が重要です。
真似されないための工夫
商品の場合は真似される可能性があり、特許や実用新案、商標などで防衛しますが決め手にはならない場合も多くあります。
宣伝力を持ってブランド化を図ることが必要になってくるってことだね!
サービスの場合は技術などの差別化や、あえて手仕事性や手間のかかる工程を持ったりして真似されにくい工夫をする場合もあります。
法人向けサービスではサービス品質で差別化を図ることも可能です。
ニッチがニッチでなくなった時
ニッチビジネスも成功すると市場が拡大してくる場合があります。
ニッチがニッチでなくなった場合だな
新商品、新サービスの普及成功の場合などです。そうすると大手が注目してきます。
資金力、販売力を活かして類似品を投入してくる可能性があります。
小企業が独自性のある技術などの特許を持っている場合は別ですが、市場の競合が激しくなる場合があります。
小企業はベンチャーですから小回りの利く開発力では優れています。新規の事業の開発を絶えず行っていくチャレンジ精神が必要です。
次なるニッチを絶えず開拓していくことが大切なんだね!
アメリカのように事業を売却し次の事業に投資する形もあるでしょう。
まとめ
営利法人の株式会社のあり方、事業目的、事業内容、運営方法でも、新しい考え方での展開が行われるようになりました。
事業目的、事業内容では、近年ソーシャルビジネスやコミュニティビジネスという分野が確立してきました。
社会性のある課題や地域性のある事業分野について、多くの人の力を結集し展開していくものです。
資金集めでもクラウドファンディングと言う手法も出てきました。
インターネットの活用で起業ノウハウも新しい時代を迎えています。
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