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株式よりも初心者向きのETFとは?
投資といえば株式のイメージが強いかもしれません。
しかし、株式よりも初心者向けの「ETF」という商品があるのをご存知でしょうか?
ETFとは、運用のプロに資産運用をお任せすることができる商品。
投資を始めたいけれど、どんな株式を買ったら良いのか分からない…といった、投資経験の浅い初心者にこそおすすめしたい商品なのです。
ETFって?
ETFはExchange Traded Fundsの略で、日本語では「上場信託投信」と呼ばれています。
名前のとおり、東京証券取引所などの取引所で売買できる商品です。
ETFは運用会社の商品なので、購入すると間接的に資産運用を運用会社にお任せする形になります。
値上がりしそうな株式を探す時間の余裕が無い人や、投資のテクニックに自信の無い初心者には特におすすめです。
日銀が日本のデフレ脱却のための量的・質的金融緩和策のひとつとしてETFの購入を始めたため、ETFは難しい専門的な商品だと思われていることが多いです。
しかし、ETFは一般の人も買えますし、むしろ一般の投資家にこそ向いている商品。
この記事で詳しく特徴を紹介していきましょう。
ETFの仕組み
ETFにはたくさんの種類があり、日経平均株価やTOPIXといった株価指数などに連動する商品です。
このような指数をインデックスと呼び、ETFはインデックス連動型の投資商品と呼ばれます。
個別の企業の情報とは異なり、日経平均株価などはニュースでも毎日見かける指数です。
投資に関する情報収集のやり方が分からなくても、日々のニュースを見ていれば、資産の値動きが概ね掴めるでしょう。
ETFの特徴
ETFは、投資信託と株式投資の両方の特徴を合わせ持っています。
主な特徴は、次の3つに分類することができます。
- 手軽に分散投資ができる
- 少額から投資を始められる
- 低コストで投資を任せられる
ETFの特徴①手軽に分散投資ができる
前述の特徴のとおり、ETFはインデックスに連動しています。
これは、運用会社が顧客の資産を集め、インデックスに含まれる株式を網羅するように購入しているから実現できることなのです。
個人で多様な種類の銘柄を調べて買い集めるのは大変なので、ETFは分散投資の基本として人気がある商品です。
より多くの銘柄に投資資産を分散させた方が、1つの企業の業績不良などによる株価下落の影響を受けにくく、低リスクになるのです。
ETFの特徴②少額から投資を始められる
株式投資の場合、1株は100〜5000円程度ですが、100株単位でまとめて買うのが一般的なルール。
そのため、一度に100株などの量を購入しなければならず、1万円〜50万円というまとまったお金が必要になります。
一方、ETFの場合は1株から買えるものが多く存在します。
数千円〜数万円で購入可能なため、投資に回せる資産が少ない人でも始めやすい金融商品です。
ETFの特徴③低コストで投資を任せられる
ETFは運用会社が大量の株式を買い集めることで成立している商品です。
そのため、運用会社に支払うコストがかかるのですが、これが低コストなのがETFのメリットの1つ。
運用会社はインデックスに含まれる株式を買えば良いので、銘柄調査や入れ替えなどの手間が少なくて済むのです。
必要経費が少ないので、結果として、投資家が負担するコストの低減に繋がります。
ETFと株式投資・投資信託の共通点と違い
ETFよりもメジャーな株式投資と投資信託ですが、実は、ETFは両者の特徴を兼ね備えています。
ETFと株式投資の比較
ETFは取引所に上場しているため、株式と同じような感覚で売買することができます。
株式を売買できる証券口座を持っていれば、すぐにETFの取引も始められるので、両者はよく似た商品です。
大きな違いは、分散投資のしやすさ。
個別の株式で分散投資をしようとすると、大量の銘柄を個人で保有しなければなりません。これには多額の資産が必要です。
一方、ETFなら数万円から分散投資が可能です。
例えば、日経平均株価に連動するETFなら、日経平均株価に採用されている銘柄を少量ずつ買い集めたのと同じ分散効果が期待できるのです。
ETFと投資信託の比較
投資信託とは、テーマに沿って株式を組み合わせて作られた金融商品です。運用会社が投資家の代わりに資産を運用する点は、ETFと似ています。
投資信託は非上場ですが、これを上場させたものがETFだと言えるでしょう。
少し難しい単語が出てきましたが、すなわち、投資信託とETFとでは取引ルールが異なるのです。
投資信託の場合、1日に1回算出される基準価額での取引となります。売買は1日に1回だけ、決まった価格で行うことができる商品です。
一方、ETFは株式と同様に、取引所が開いている時間帯なら自由に売買することができます。
安いときに買って高いときに売ることもできますし、売買のしやすさではETFに軍配が上がります。
ETFの保有にかかる2つのコスト
ETFは低コストで保有できる商品ですが、無料で買えるものではありません。
手数料などは、一般的には、株式よりも高く、投資信託よりも安い場合が多いです。
①売買手数料
ETFを売買するタイミングでかかる手数料で、購入価格の0.1%程度であることが多いです。株式と同じ体系のことが多いです。
ネット証券では、10万円以下の約定にかかる手数料を無料とする動きも広がってきています。
購入時のハードルが下がってきていると言えるでしょう。
②信託報酬
「信託報酬」とは、運用会社の管理にかかる手数料のようなコストです。
売買しなくても必要なコストなので、保有している間は常に支払い続けなければなりません。
また、ETFの種類によって、信託報酬が安い商品から高い商品まで様々です。
ETFの場合、投資信託の信託報酬よりは低く設定されていることが多いのですが、年間でどの程度のコストが必要なのか、購入前に確認しておきましょう。
初心者にETFがおすすめな理由
これから投資を始めたいと考えている方は、まずは少ない金額で投資を始めてみてはいかがでしょうか。
少額で売買するなら、前述のとおり、株式よりもETFの方が適しています。
また、手軽に分散投資ができるのも嬉しい特徴です。
資金が少ない人は1種類の株式に資産を集中投資してしまいがちですが、万が一その企業が倒産した場合などには、全財産を失うこととなってしまいます。
その点、ETFなら少ない資産でも分散投資を行うことができ、1点に集中するよりも低リスクな運用ができます。
まとめ
ETFの特徴やメリットについて解説してきました。ETFは日経平均株価やTOPIXといった株価指数をはじめとするインデックスに価格が連動する商品です。
投資のプロである運用会社に資産運用を任せられるため、これから投資を始める初心者にもおすすめ。
株式と投資信託の両方の特徴をあわせ持つETFには、次のような長所があります。
- 手軽に分散投資ができる
- 少額から投資を始められる
- 低コストで投資を任せられる
運用会社に資産運用を任せるため、保有している間も信託報酬がかかってしまう商品です。
ETFから得られるリターンがコストを上回れるかどうか、購入前に証券会社のホームページを見て確認しておきましょう。
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