わが国では現在、東京証券取引所では200以上ものETFが上場しています。
代表的なものに日経平均連動型や金や不動産などの指数に連動したETFがあり、安い手数料で気軽に投資が始められると人気です。
いっぽうで、信用取引はと言うとリスクが高い、怖いなどのイメージがありますが、実際にはETFと相性がよくうまく使えば投資の幅をより広げることが可能です。
ここではETFについての基本的な知識や信用取引はできるのかどうかなどについてお教えしますので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
ETFの特徴
ETFにはさまざまな種類があり、日経平均株価に連動したものやアメリカや中国、ブラジルなどの国の株、金や原油、などを組み合わせたものもあります。
さらに、ブル型という通常の倍の値動きをするものや、インバース型といった通常の値動きの逆のものも存在します。
ETFのメリット
初心者にも分かりやすい
ETFは初心者にとって分かりやすいのが最大のメリットです。
たとえば、東証株価やTOPIXなどの指数や金の価格の指標に合わせて値動きするよう作られています。
指標に関する情報は日ごろからテレビや新聞などで知ることができるので、値動きなどが把握しやすいです。
それに、個別の銘柄を購入するとなれば企業分析などが必要ですがそれも必要ないので、初心者にも取り組みやすいです。
分散投資が可能
ETFなら幅広く分散投資されている商品なので、損失のリスクを少なくできます。
たとえば、TOPIXに連動しているETFを買った場合だと、東京証券取引所一部に上場している全ての銘柄を持っているのと同じなので非常にリスクが低いです。
さらに、日本株以外にも不動産投資信託や外国株などの指標に合わせて動くものなど多種多様です。
値動きがバラバラのETFを組み合わせることで国内外に分散投資が可能です。
低コスト
個別銘柄に投資するとなれば、最低でも数万円の資金を用意しなければなりません。
ですが、ETFならたった数千円程度で始められるのがメリットです。
それに、運用するためのコストも0.1~1パーセント程度しかかからないので一般的な投資信託と比較してかなり安く済みます。
ETFのリスク
ただ、いくらメリットの多いETFでもリスクがないわけではありません。
どういったリスクがあるのでしょうか?
価格変動リスク
ETFは当然ながら証券など値動きのある金融商品に投資するものなので、基準価額も変動があり、元本保証されているわけでもありません。
場合によっては元本割れすることも理解しておきましょう。
信用リスク
組み合わせた株式や債券などを発行したところの経営状態が悪化したり、さまざまな状況の変化によって基準価額が下落する可能性もあります。
流動性リスク
ETFは東京証券取引所に上場している金融商品であるものの、取引量があまりに少なくなると最悪売買不可能となったり、大幅に価格が下がることもあります。
これを流動性リスクと呼びます。
為替変動リスク
外貨建てで運用されているETFだと日本円に換算した場合、為替相場の動きによっては元本割れする場合があります。
乖離リスク
ETFは対象の指標と連動するように作られている商品ですが、基準価額がその指標と全く同じとは限りません。
この指標との差の開きのことを乖離と呼んでいます。
金利上昇リスク
金利が上がってしまった場合には不動産や債券に対して投資価値が下がってしまうので、市場価格も下がる場合があります。
これを金利上昇リスクと言います。
その他
他にもETFが投資している国の経済、政治情勢の悪化や災害などによってもその国の株かが下がってしまうと、ETFの値段が下がることがあります。
場合によってはETFの売買が不可能になったり、制限されることがあるので要注意です。
信用取引とは
では次に、信用取引ってどういう取引なのかをご説明しましょう。
信用取引とは証券会社から株式やお金を借り、それを元に株式などを売買すること。
なお、信用取引には信用買いと信用売りとがあります。
まず、信用買いとはお金を借り株式を買うこと、信用売りとは株券を借り株式を売ることです。
いずれにしても半年後には反対売買を行い差額を精算するか、現金や株券を用意し精算しなければなりません。
どちらを選んだ場合も現金や株券などの委託保証金を用意して担保にすることで3倍もの取引が可能になります。
信用買い
それでは、信用買いと信用売りについてさらに詳しくご説明します。
まず、信用買いですがこれは株式などを購入する際手持ち資金が不足している場合、証券会社に現金を預けることで購入代金を借り取引するやり方です。
たとえば、委託保証金が33パーセントの証券会社の場合だとその3倍まで株式を買うことができますが、半年以内に決済しなければなりません。
信用売り
いっぽうで、信用売りとは分かりやすく言うと、証券会社から株式を借り取引を行うこと。
保証金を証券会社に預け担保にして株券を借り入れます。
たとえ手持ちの株がなかったとしても、株券を借りて売りからスタートできます。
ただ、借り入れた株券は期日までに返さないといけませんので、注意が必要です。
買い戻した時の株価が売却した株価より値段が下がっていれば利益になるというわけです。
つまり、売りから始めることができ値段が下がっても利益が得られるのが信用取引の最大のメリットというわけですね。
信用取引のメリット
では、信用取引を行うことのメリットってなにがあるのでしょうか?
たとえば、お手持ちの資金が500万円だったとします。
ですが、信用取引を行うとなれば、その何倍も取引することができます。
つまり、いわゆるテコの原理と同じで、少額な資金で大きな投資ができるということになります。
ETFを活用した信用取引って?
一般的な投資信託とは違って、ETFは信用取引ができるのが特徴です。
つまり、株取引と同じくETFは買いと売りで利益を得ることができます。
一般的な投資信託だと、値下がりした時に利益を得るにはベア型というファンドを利用しますが、これだと1日1回決定される基準価額でしか取引できないという点があります。
それに、手数料も割高の物が多いので短期間に大きな利益を得るのは非常に難しいです。
ですが、ETFなら信用取引ができるので売りから入り、市場を通じてリアルタイムで取引できるメリットがあります。
つまり、ベア型の投資信託と同様値下がりした時に利益を得ることができます。
つまり、短期的な売り取引に関してはETFの信用取引はかなり効果的な投資スタイルだと言っていいでしょう。
さらに、現物株式との組み合わせでETFの信用取引を活かすこともできます。
耳にしたこともあるかと思いますが、ロングショートと言われるもので、いくつか売りと買いのポジションを組み合わせて中立的に取引するもので、銘柄を選ぶことで大きなリターンを狙うやり方。
株式などを購入することをロングポジションを取ると言い、売ることをショートポジションを取るなどと言いますが、このロングショート戦略にETFは非常に有効な金融商品というわけですね。
まとめ
ETFのメリットやリスクをご説明した上で、信用取引を行うことができるのかどうかなどについてもご紹介しました。
結論を言うと、ETFは非常に魅力的な金融商品ということと同時に、信用取引にも向いているということです。
まだETFにチャレンジしたことがないという方はこの機会に少額からでも始めてみませんか?
慣れてきたら信用取引に挑戦してみても面白いかもしれませんよ?!
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