最近ETFにチャレンジしようとする方が増えていますが、内容まで詳しくご存知の方はそう多くはないはずです。
ETFと一言で言ってもさまざまなものがあり、日経平均株価と連動している商品なら、将来日本の景気が上がりそうだから日本企業の株価も上がりそうだとなれば、身近ですしニュースやネットで情報も得られやすいです。
それに、株式と同様好きな時に取引できるにも関わらず、一般の株式のような倒産リスクがないのがメリットです。
そこで、ここでは日経平均連動型ETFについてさまざまな視点からご説明してみたいと思います。
Contents
一般の投資信託との違い
ETFは一般の投資信託とどういうところが違うのでしょうか?
一般の投資信託は取り扱い、金融機関でのみ買うことができます。
さらに、投資信託だと1日に1回しか基準価額が決まりませんが、ETFは株価と同様リアルタイムで変動します。
そのため、好きな価格を指定できるという点が大きな違いです。
さらに、株式同様証券コードがあり、いつでも価格をチェックできます。
手数料についても投資信託は購入時と保有時いずれも信託報酬が必要でコストも高いですが、ETFなら投資信託よりコストが割安なのが特徴です。
その理由はETFは金融機関で売られるものではなく、市場で取引されているものを購入するので販売会社へ報酬を支払う必要がないからです。
つまり、信託報酬に販売手数料が含まれないため一般の投資信託と比べETFはコストが安く済むということです。
税金についても株式と同様優遇措置があったり、配当金控除などがありますし株式と損益通算もできます。
つまり、ETFは株式と同じように売買できる便利さに加え、幅広い銘柄に少額で投資できるという投資信託のメリットを併せ持った、非常にオトクな金融商品ということになります。
日経平均株価とは
では次に、そもそも日経平均株価とはどういうものなのでしょうか?
日経平均株価とは東京証券取引所一部に上場している企業の中から一定の基準で選んだ225銘柄の株価を平均したものです。
この数値はテレビや新聞などで経済の情報の中でよく出てくる数値で、似たようなものにTOPIXがあります。
1950年より東証修正平均株価として東京証券取引所が計算していたそうですが、その後1970年より日経グループが引き継いでいます。
日経平均株価は大手企業の平均株価なので、それらの企業の株かの影響を受けがちです。
日経平均はどこで取引されている?
では、日経平均株価はどこで取引されているのかご存じでしょうか?
日経平均株価自体はただの数値なので、それ自体取引されているわけではありません。
ただ、この数値に連動した投資信託やETなどは取引可能です。
その中でも投資信託に限っては好きな時間に売買できるわけではないですし、先物についてもハイリスクなので初心者に最適だとはいいがたいです。
そこで、初心者におすすめなのが日経平均連動型ETFの存在。
このETFなら信託報酬もかなり安く済み、個別株と同様好きな解きに売買できます。
日経平均株価と連動したETFのメリット
市場そのままを売買できる
では、日経平均株と連動したETFのメリットにはどういうものがあるのでしょうか?
ETFはいわば市場そのものを売買できるのがメリットです。
さらに、日経平均株価のような指標に対しても投資可能で、日経平均連動型ETFを購入すれば、日経平均に選ばれた225もの銘柄の株を1度に購入するのと同じだということになります。
さらに、TOPIXのETFというのもあります。
これは東京証券取引所一部上場の2,000もの銘柄を全て購入するのと同じです。
つまり、1つのETFを購入するだけで多くの銘柄の株式を購入するのと同じということになります。
ですので、個別の企業1つ1つに詳しくなくてもETFなら日経平均株価連動型などを買うだけでいいので、初心者にとって始めやすい金融商品だということです。
日銀が大量購入しているので安心
ETFは日銀が大量に購入していると言われています。
日銀が購入しているETFの種類は日経平均連動型やTOPIX連動型など限られているそうです。
よく日銀がETFを大量に購入したというニュースをテレビなどでやっていますが、その目的ってなんなのでしょうか?
最大の理由は日本の株価を買い支えるためだと言われています。
どの国でも自分の国の市場を守るため、さまざまな手法で市場に中央銀行が介入するのは当たり前のことです。
我が国で、為替市場で多額の介入が行われたこともあるのはご存じかと思います。
なにも日本銀行が介入するのは為替市場だけに限ったことではなく、株式市場にも株価が下がりすぎている場合に介入することがあります。
ちなみにETFの介入が始まったのは日経平均株価が1万円を割ったリーマンショックの頃で、かなりの金融危機状態だった頃です。
世界情勢も不透明な状態で東京証券取引所の出来高も減っており、将来的に日本の株式状態が危機的な状態になってしまうのでは?ということで日本銀行が介入するに至りました。
そもそも、日本銀行は法律上個別銘柄を買うことができないので結果的にETFを購入することになったわけです。
このように、日銀が大量購入したという経緯があるため、初心者の方が日経平均株価と連動したETFを購入すれば、安心できるということになります。
ETF取引を行う際の注意点
上場廃止の可能性がある
ただ、そんなETFであっても注意するべき点もあります。それは上場廃止の可能性があるということ。
企業の場合最悪倒産というリスクがあり、そうなると上場廃止となります。
ですが、ETFの場合倒産のリスクはないものの売買量があまりに少なくなりすぎると上場廃止になることがあり得ます。
そうなると、整理銘柄という扱いになり1ヶ月感売買することができますが、この間にほぼ全てが売られることになるので大幅に価格が下落します。
ただ、幸いなことに株の場合だと倒産すれば株価は0になる可能性があるものの、ETFは投資先の会社は上場廃止後も存在し続けているので紙くずになってしまうことはありません。
それに、上場廃止になっても払い戻しが可能です。
とは言うものの、やはり上場廃止は避けたいところ。
ETFを購入するなら、前もって預かり資産が多いかどうかをチェックした上で購入するようにしましょう。
また、出来高や流動性についてもしっかりと調べておくと安心です。
流動性の低いものは避ける
ETFは個別株と同様好きな時に売買できる上分散投資可能なのがありがたいですが、流動性の低いものは避けるようにしましょう。
流動性が低いとはどういうことかと言うと、日々の売買高が少ないということ。
こういったETFを購入してしまうと、いざ売りたい時に買った値段よりかなり安くしないと売ることができません。
最悪、買い注文自体が入らず売ることさえできない場合も。
好きな時に売買できるのがメリットなETFなのに、価格を大幅に下げないと売れなかったり、売ることができないなんて意味がありません。
目安としては自分が買いたい口数の100倍以上の売買量があれば選んでもいいと考えてよさそうです。
購入前に必ず出来高のチェックが必要です。
まとめ
日経平均株価と連動したETFのメリット、取引の際の注意点など、日経平均連動型ETFについてさまざまな視点から見てみました。
ETFは投資初心者にとってありがたい金融商品です。
しかも、日経株価連動型ならそのメリットを最大限享受できます。
ぜひ、これからETFを始めようとされているなら、日経平均連動型ETFを選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか?
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