投資信託は、初心者向けの金融商品と言われています。
資産形成の一環として投資信託を進めるFPなどの金融のプロも多いです。
その理由として投資信託には投資初心者にとって複数のメリットがあるためとされています。
では、具体的に投資信託のメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
金融商品としての特徴などを踏まえてまとめてみました。
目次
少額投資が可能であり、始めやすくやめやすい
最初に、投資初心者にとってリスクなのは、自分が資産形成の一部として投資をするのが適しているかどうかです。
人によっては株式や投資信託に投資をしなくても大丈夫な人もいます。
また、投資については価格変動などのリスクがつきまとうため、性格や嗜好などの向き不向きもあります。
自分に向いていないのに無理にやろうとすれば仕事やプライベートにも影響が出てしまいます。
それゆえ、まずは自分が投資に向いているかどうか、続けられるかどうかを見極める必要があります。
その点でいえば、投資信託はネット証券を経由すると毎日100円〜購入することができるため、誰にでも始めやすいという利点があるといえるでしょう。
口座開設の手間などをのぞけば、すぐにでも始められる投資先です。
投資信託を購入して、値動きを追っておくと少しずつ価格の変動等の耐性ができる人もいます。
もちろん、人によっては耐えられないから投資はやりたくないという人もいるでしょう。
しかも、少額で始められるということは同時に大きな損失を抱える前にやめることも可能ということです。
人間は損失が拡大するとそれを取り戻そうとしてしまう性質があります。
それゆえ、少額投資で継続するかどうかを冷静に考えられるのは投資信託の大きなメリットといえるでしょう。
金融のプロが運用してくれるので比較的ほったらかし投資ができる
また、初心者にとって困ることといえば、どのようなものに投資をしたら良いか分からないということです。
リスクヘッジのために投資先は分散する方が良いと言われていますが、実際のところ経済の勉強をしないと適切な分散方法を選択するのは難しいです。
しかしながら、投資信託は大まかに「債券か株式か」「国内か海外か」「海外なら先進国か新興国か」「経済指数に連動するインデックスかそれ以上のリターンを求めるアクティブか」などの選択肢で絞っていくだけで投資すべき投資信託が見つかります。
最近では証券会社等の金融機関から適切な投資信託をアドバイスしてくれる機能などもあるので、投資先となる投資信託を選びやすいのも特徴です。
投資する投資信託を決定した後は、自分の好きな時に追加購入ができたり売却をしたりできます。
大手の販売会社が販売する投資信託であれば、ある程度日々売買が行われているので、いざというときに換金しやすいというメリットもあります。
何より、日々の資産管理や投資先の選定などは信託銀行や運用会社によって行われるため、仕事で忙しくて自分で投資先を選定できないor運用などを積極的に行えないという人でも投資ができます。
いわゆるほったらかしにしていても、金融のプロが運用などをしてくれるので手間がかからないメリットがあります。
初心者向けの情報収集がしやすい
さらに、経済誌などで特集が組まれたりするように、投資信託は初心者向けの金融商品として紹介されることが多いです。
少額でできることやプロの手を借りられることから、数多くの書籍・雑誌などから情報収集することができます。
販売会社からは各投資信託の特徴が紹介されていたり、運用会社からは報告書等で運用成績などが公表されています。
これらの情報は投資信託を保有すればアクセスできる情報源でもあります。
つまり、誰にでも平等に多くの情報がわかる金融商品であるため、初心者でも比較的安心して保有できるのがメリットです。
最近ではSNSなどで個人投資家による情報公開なども盛んです。Twitterやインスタグラムで資産状況を公表している人もいます。
自分のモデルになりそうな投資家さんを見つけることも可能です。
個人投資家による投票で優良な投資信託が表彰される機会などもあります。
証券会社や販売会社によるセミナーなども数多く開催されているので、専門家から投資信託の良さや運用方法についてレクチャーを受けられる機会も豊富です。
手軽に情報収集ができる上、投資仲間なども作りやすい環境にあります。
iDeCoやつみたてNISAといった制度を利用できる
iDeCoのメリットとデメリット
そして、投資信託を購入する際に、iDeCo(=個人型確定拠出年金)やつみたてNISAといった国の制度を利用できるのも大きな利点です。
iDeCoはその名の通り年金の一種です。
自営業者・会社員・公務員・専業主婦など働き方によって掛金は異なりますが、一般的な正社員の場合は月々2万3000円を上限として掛金を拠出することができ、証券会社で選定された投資信託に投資することができます。
投資先の投資信託は複数あり、上限金額の範囲内で投資先の比率は自分で決めることができる制度です。
iDeCoは、月々5000円から拠出できますが、原則60歳まで引き出すことができないこと、受け取りの際に退職金扱いなどとされて税金が引かれるデメリットがありますが、運用している間は運用益などに税金がかからないため、税の繰り延べが可能です。
iDeCoで拠出した掛金については全額所得控除の対象となるため、節税効果が特に魅力的です。
iDeCoはある程度収入がある人にとっては節税効果が高い制度ですが、資金拘束の面ではいざという時の資金として使用不可能になるデメリットがあります。
なるべく自由度が高い状態で投資信託に投資をしたいということなら、つみたてNISAを活用するのがおすすめです。
つみたてNISAのメリットとデメリット
つみたてNISAは、金融庁が主導する資産形成を助ける制度になっています。
年間上限40万円のつみたてNISA口座枠で購入した投資信託の運用益などに対して税金がかからない制度です。
つみたてNISAがiDeCoと異なるのは、まず投資先となる投資信託の本数です。
iDeCoは、口座開設をしたネット証券が選定したものに限定されていますが、つみたてNISAの場合は金融庁が提示した条件を満たす投資信託に限定されており、現在のところ160本ほどになっています。
さらに、iDeCoよりも購入方法が上限金額内で選べるのが魅力です。
毎日100円の買い付けを行っても良し、月々にまとまった金額で購入するのも良し、もしくは一括購入といった方法もとれます。
なお、つみたてNISAには60歳までの資金拘束などはないので、いざという時には換金も可能です。
まとまった資金作りにうってつけの制度となっています。
注意点としては、それぞれの制度は期間が決まっているという点です。
iDeCoは現状60歳まで、つみたてNISAは2018年から始めた場合2038年までの最長20年間利用できます。
つみたてNISAは時限式になっているので、2019年からはじめれば19年間、2020年からはじめれば18年間の利用となります。
まとめ
投資信託は初心者向けの金融商品とされていますが、機関投資家やベテランの個人投資家が保有している金融商品です。
今は国の制度も充実しており、投資信託への投資はしやすくなっています。
投資には向き不向きもありますが、情報も収集しやすく実際に投資をしている個人も多い投資信託は、まさに初心者向けの金融商品といっても過言ではないでしょう。
自分の年齢や働き方に合わせて、投資金額なども調整しやすい投資信託は、投資先の一つとして幅広い選択肢がとれるのが最大の魅力です。
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