皆さんは老後の備えは十分ですか?
「年金があるから大丈夫だよ」
「退職金もあるから足りると思うよ」
そう思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし多くの家庭では、定年退職後の生活費が受け取る年金額よりかかってしまうケースが多いそうです。
当初は何とかやりくりできる、と思っていても、現役で働いていた頃から生活レベルを落として暮らしていくのがなかなか難しいみたいです。
また、あてにしていた退職金も
- 住宅ローンの支払い
- 65歳に年金がもらえるようになるまでの5年間の生活費
などに充てられてほとんど残らないケースが想定されます。
最近「老後破産」なんて言葉もよくテレビなどでも目にする機会も多いのではないのでしょうか?
そうならないためにはどうすればいいのでしょうか?
たとえば
- 預貯金で備える
- 定年後も働く
- 資産運用で備える
といった方法がかんがえられます。
上記の中だと「資産運用」が一番ピンと来ないのではないでしょうか?
あまりなじみのない方も多いかもしれませんが、資産運用はリスクをしっかり軽減して行えば老後資金を作るのに大きな役割を果たしてくれます。
中でも特に投資信託はうまく活用すれば高い運用利益を出すことも可能だといわれています。
そこで今回は投資信託を活用した老後資金を確保する方法について考えていきたいと思います。
目次
老後資金はいくらかかる?どうやって備える?
老後資金はどれくらい準備していればいいのでしょうか?
平均的な家庭で老後資金は一般に3000万円くらい必要だといわれています。
この数字は60歳で夫が定年退職した夫婦がそれぞれ平均寿命まで生きる、と仮定した場合にかかる生活費の総額から夫婦が生きているあいだにもらえる年金の総額を引いた額が根拠となっているそうです。
ではこの不足分を埋めるための手段としてはどんな手段が考えられるでしょうか?
預貯金で備える
確かに現役のときからコツコツと貯蓄していくのも一つの方法かもしれませんしかしたとえば40歳から積立を始めた場合、20年間で3000万を積み立てるためには、年間150万円、月に12万5千円も積み立てないといけません。
今は銀行の利息もほとんどつかない状況なので、なかなか厳しいのではないのでしょうか?
定年後も働く
これも有効な方法だとは思います。ただ、現役時代と同じ給料をもらえることはあまり期待できず、年金がもらえる65歳まで働いたとしても3000万円の不足分を埋めるのは難しいのではないでしょうか?
また、体への負担も大きいと思います。
資産を運用して増やす
そこでもう一つ考えられるのが資産を運用して増やす方法です。
しかし「資産運用や投資はリスクが大きいのでは?」と警戒されるかたも多いと思います。
しかしながら、投資といっても株やFXみたいにハイリスク・ハイリターンのものもあれば、比較的ローリスクで運用できるものもあります。
ローリスクの商品で運用すれば比較的安全に老後資金を確保することも可能です。そこで、次からはローリスクな資産運用方法を見ていきたいと思います。
ローリスクな資産運用方法にはどんなものが?
ローリスクな資産運用方法にはどんな方法が考えられるでしょうか?
個人向け国債
個人向け国債とは個人のみを対象として販売される国の債券のことを言います。
金利が固定されているタイプには3年と5年のものがあり、金利が変動するタイプには10年のものがあります。
利息も銀行等の預貯金よりは高いですし、国が発行しているので、元本割れのリスクもほとんどありません。
個人年金保険
個人年金保険とは、公的年金や企業年金以外で生命保険会社等と契約する商品です。
ほとんどの個人年金保険は支払った保険料より多い金額が支給されるよう設計されていますので、元本割れのリスクはあまりありません。
ただし、保険会社が破たんした場合、全部なくなるわけではありませんが元本割れのリスクがあります。
また、ドルなど外貨建ての年金保険の場合、為替の状況により受給額元本より少なくなるリスクがあります。
投資信託
投資信託とは一般の投資家の方から資金を集めて、委託を受けた専門機関が国債や株式等に投資・運用してその成果を一般投資家に分配する金融商品です。ファンドといわれてもいます。
投資信託とはそもそもどのような投資なのか運用の成果によっては多くの配当を得ることができますが、運用に失敗してしまうと元本割れのリスクもあります。
「国債や個人年金に比べるとなんだかリスクが大きそうだな」
そう思うかたもいらっしゃるかもしれません
そこでここからは投資信託について詳しく説明していきたいと思います。
投資信託のメリット・デメリットとは
投資信託にはどんなメリットがあるのでしょうか?
メリット
・小口から投資可能
1万円くらいから購入可能です
・金融商品に詳しくなくても投資できる
プロの投資家(ファンドマネージャー)が運用してくれるため、あまり詳しくなくてもお任せできる
・リスクが分散される
投資家が分散して投資して運用するため、一つの金融商品に投資するよりリスクが軽減されます
・NISAやIDECOを活用することで節税効果を得ることもできる。
では逆にどんなデメリットがあるのでしょうか?
デメリット
・運用コストと手数料がかかる
コストとしては主に販売手数料、運用にかかる費用、途中で換金するにかかる手数料などがあります
・元本保証されていないので、運用結果によっては元本割れのリスクがある。
「手数料があまりかかるのも困るけど、元本割れはもっと困るな」
「老後資金の備えとしては向いてないのではないか?」
そう感じた方も多いと思います。そこで次はデメリット軽減のために知っておきたいことを説明します。
投資信託のリスクを軽減するために知っておきたいこと
たしかに投資信託にはデメリットやリスクがあります。
しかし、対策を立てることでリスクを軽減できれば老後資金の確保に非常に有効な手段です。
そのために知っておきたいことを説明していきます。
アクティブ運用とパッシブ運用
投資信託は運用方法によって2つに分類されます。
アクティブ運用とはファンドマネージャーが預かった資産を運用する際に、個別の企業の状況や証券等を分析して市場の平均的な指標(TOPIXや日経平均株価など)を上回る結果を目指す運用方法です。
パッシブ運用とは市場の平均的な指標(TOPIXや日経平均株価など)に連動した結果を目指す運用方法です。個別の企業の分析等は行いません。
アクティブ運用はうまくいった場合のリターンは大きいのですが、うまく運用できなかったときの元本割れのリスクは大きいのが特徴です。
また、ファンドマネージャーが積極的に活動するので運用手数料もパッシブ運用より高くなる傾向にあります。
パッシブ運用は大きなリターンは見込めませんが、市場平均に連動しているので大きな損失にはつながりにくく、運用手数料もアクティブ運用よりも低めです。
それぞれ、メリット・デメリットがあるのでご自分の方針に合わせて使い分けることが大事だと思います。
分散投資でリスク軽減を
また、運用失敗のリスクを軽減するために分散投資することをおすすめします。
分散投資には
- 資産を分散させる
- 時間を分散させる
- 地域を分散させる
という方法があります。
資産の分散とは複数の金融商品に投資することです。
もともと投資信託自体がそういう性質があるのですが、それをさらに分散させるわけです。
たとえば、
- 複数の投資信託を購入する
- 個人年金や国債等にも投資する
- 預貯金もある程度積み立てておく
といった方法で投資信託の元本割れのリスクを軽減できます。
時間の分散とは1回で全部投資せずに時期をずらして少しずつ投資することです。たとえば毎月積み立てていく方法がこれにあたります。
地域の分散とは日本の商品だけではなく、海外の商品も買って運用していくやり方です。為替リスクなどもこれで軽減することが可能になります。
まとめ
ここまで、投資信託を中心に老後資金の確保の方法について説明してきました。
このように、投資信託はリスクもありますが、しっかり対策をたててリスク軽減をすれば老後資金の確保に大きく貢献してくれると思います。
まだ老後の備えをしていない方はいまからでもぜひ検討してみてください。
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