株取引は、大きなリターンを得たりするイメージが強いものです。
逆にいえば、リスクをとりすぎれば大きな損失を被るものと思っている人もいるかもしれません。
実際に、株取引ではどんなことしなければいけないのか?や手数料を含む経費がどれだけかかるのか?といった具体的なイメージを持っていない人は多いです。
そこで今回は、株取引で必要となる手数料などの必要経費についてまとめてみました。
株取引の取引の種類などによってかかる費用は異なるから株取引を始める前に検討しておくと、余計な出費を防ぐことができるぞ
しっかり勉強しなきゃ……
口座管理手数料などは無料が多い
まず、株取引を開始するために必要なこととして、取引をするための口座開設です。
主に証券会社の証券口座を開くのが一般的ですが、現在ネット証券などを中心にすべてがネット上で完結するようになっています。
それゆえ、パソコンやスマホがあれば、証券口座を持つことは日本に住む成人ではあれば誰でも口座を持つことができます。しかも、口座を所有する上で管理手数料などはかからないことが多いです。
複数の口座を保有する場合でも管理手数料はかからないので、用途に応じて使い分けるために複数の口座を持つ人もいます。
こうした口座管理手数料が無料なのは日本の大きな特徴です。
海外などでは口座を開設する際に手数料がかかることがあります。残高に応じて管理手数料が変わるといったこともあり、日本で株取引を始めるのは諸外国に比べてハードルが低いです。
また、日本でも富裕層向けの証券口座では管理手数料がかかるケースがあります。しかし、その場合は担当の営業がつくといったサービスが付帯していることがほとんどです。
一般的な証券口座を開設したり、長く所有するだけならば経費は一切かかりません。資金を入金しなくてペナルティが発生することはないので安心して口座開設をしましょう。
ネットで完結するのはすごく大きいメリットだね!
株の売買にかかる売買手数料について
株取引において、もっとも大きな経費といえば売買の際にかかる売買手数料です。
通常株を購入する場合には買付手数料、株を売却する場合には売却手数料がかかります。
現在のところ、各証券会社によって売買手数料は決定されているため、自分が利用する証券会社によって売買手数料は変わってきます。
既存の証券会社よりもネット証券の方が売買手数料は安いです。最近は大手の証券会社でも対面販売・電話注文・ネット上の注文で手数料が異なります。
手数料の価格は、対面販売>電話注文>ネット上の注文となっています。
対面販売や電話注文では、自分で取引を行わなくて良いので、注文を出す手間が少ない分手数料がかかるという印象です。
自分で株取引をやりたい人には、時間がかかったりするのでその点では不向きです。
ネット証券では、各社手数料の面ではしのぎを削っています。現在SBI証券と楽天証券が5万円以下の取引で税込54円と最安値になっています。売買手数料は基本的に株の価格に応じて料金が上がっていきます。
例えば、手数料面で最安値を更新しているSBI証券の売買手数料は5万円以下なら54円、10万円以下なら97円、20万円以下なら113円と株価が上がるほどに手数料もかかることが分かります。
3000万円超の取引となれば、手数料は1050円となり、それ以上はかかりません。
スタンダードなプラン以外には、PTS(立会外での取引)や単元未満株の取引など株取引の種類によって手数料は変わってきます。また、外国株の取引となるとどの国の株取引をするかによって手数料は変わってきます。
SBI証券の米国株取引であれば約定代金の0.45%、中国株取引であれば約定代金の0.26%です。あまり取引が多くないインドネシアやタイなどの東南アジア株だと1%の委託手数料がかかったりします。
そして松井証券では、現在1日10万円以下の取引であれば売買手数料が無料だったりします。それゆえ、10万円を超えない範囲で利用する人もいます。売買金額によるので注意は必要ですが、端株などの少額の株取引でも利用することができます。
信用取引で必要な経費について
上記の手数料などは、自己資金で行う現物取引の場合にかかる手数料です。
株取引には、自分の持っている資金を担保としてレバレッジをかけてより大きな資金で株取引を行う信用取引という方法もあります。
まず信用取引でも現物取引同様に売買手数料がかかります。信用取引でも株取引の取引額に応じて手数料は上がっていきます。
また、信用取引ではお金を証券会社から借りて取引をするため、借りているお金に対しては年率で金利が発生します。
借りる期間に応じて2〜3%ほどの金利を支払う必要がありますが、こちらも証券会社ごとにかかる金利の利率は異なります。そして信用取引には、制度信用と一般信用という2種類の制度が存在し、一般的に一般信用の方が金利高めに設定されています。
金利はお金を借りている場合にかかるので信用取引で株を購入するときにかかります。これに対して信用取引で株を売るときに売る株を証券会社から借りた場合は貸株料というのを支払います。
制度信用や一般信用でもおよそ1.5%前後の貸株料を支払うことが多いです。
ただし、信用取引で株を借りる場合は逆日歩の発生に注意しなければいけません。
逆日歩は証券会社が株を貸して株不足が出てきた場合に、他のところから株を借りるために発生する品貸料です。
逆日歩は入札によって価格が決まるため発生するまでいくらかかるか分かりません。さらに借りている間毎日かかるので借り続けるとコストが大きくなるので注意が必要です。
利益に対してかかる税金について
そして、株取引を行う中で利益が出た場合は税金がかかります。株取引で得る利益には主に2種類あり、一つは株を売却して得る売却益です。
もう一つは株式を一定期間保有することで企業があげた利益の一部を保有株数に応じて手にする配当金があります。
売却益については、譲渡所得として得られた利益分に対して20.315%の税金がかかります。配当金に関しては、配当金を得るときに申告分離課税の場合は20.315%の税金がかかります。
しかし、配当金は総合課税とすることで、所得額に応じて15〜55%の税金を支払うことになります。税金額は個人の所得などに応じて変動するので、自分の所得などと合わせて無駄な税金を支払わないように注意を払いましょう。
基本的に源泉徴収ありと証券会社で配当の受け取りを設定しておくと、税金が引かれた状態で口座に入金されるので手間がかかりません。
確定申告不要なので、税金などの計算が面倒だったりする人は源泉徴収ありの口座で株取引をするのをおすすめします。
まとめ
株取引を実際に開始すると、さまざまなところで手数料や税金などがとられます。
何も考えずに始めると、思っていた以上の利益が出ないということもあるんだ
現在、手数料については最安値のネット証券が出ていますし、スマホ証券では定額プランなどを出していて、年々コスト的にかからなくなってきています。
ただし、売却して利益を確定するとなると、利益に対しては20.315%の税金がかかります。
それゆえ人によっては確定申告をする必要があります。NISAなどの非課税口座での取引であれば、売却益が出ても税金はかかりませんが、税金は支払わないと後で追加徴税されることがあるので注意が必要です。
株取引については、必要な手数料やかかる税金をしっかり把握してからやることで、無駄なコストをかけずに取り組めるのでおすすめです。
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