投資信託は、金融商品の中でも投資しやすい商品として紹介されています。
現在はiDeCoやつみたてNISAといった国の制度も充実してきたので、投資初心者で投資信託に投資したいという人は増えてきています。
しかし、投資信託と一口に言っても、現在日本の証券会社で購入できる投資信託の数は、インデックスファンド・アクティブファンド合わせて6000以上と言われています。海外のものを含めればそれ以上です。
その中から自分が理想とする投資信託を選ばなければならないのですが、投資信託にはさまざまな種類があります。
きちんと内容を理解しておかないと、理想とするリターンが得られないので、投資信託の種類は区別できるようになっておく必要があります。
投資対象が何か?が大きな違い
まず、投資信託を大きく分けるものとして、投資対象が何か?というのは大きなポイントです。
投資対象が異なると名称も異なったりします。
大きく分けると2種類に分かれていて、株式を中心に運用される投資信託が株式投資信託、債券を中心に運用される投資信託が公社債投資信託と言われています。
現在のところ、投資対象が基本的に債券だけで運用されているものだけを公社債投資信託と呼んでいます。
株式と債券が組み合わされているものは、株式が入っているのですべて株式投資信託とされます。
従って、現在存在している投資信託のほとんどが株式投資信託に該当します。
もちろん、株式と債券には、国内のものと海外のものがあります。
海外のものは詳しく分けると、先進国・新興国・エマージング市場とさらに細かく分かれています。
つまり、国内債券・国内株式・海外債券・海外株式に分かれているということです。
そして、海外の分類でいうと、先進国債券・先進国株式・新興国債券・新興国株式・エマージング債券・エマージング株式などと表記されます。
先進国に数えられる国は、日本を除いてアメリカやヨーロッパの国々が含まれています。
新興国は、中国や東南アジアの一部、BRICSに含まれるブラジルやインドなどが中心です。
エマージング市場には、これから伸びるであろうと考えている国々が入ります。NEXT11と呼ばれるナイジェリアなどのアフリカ諸国、アルゼンチンなどの南アメリカ諸国などが含まれます。
買い付けできる方法の違い
公社債投資信託と株式投資信託の違いは、投資対象の違いにあたります。
それぞれの投資信託は、買い付け方法の違いによって分けることもできます。
最初に定められた期間しか買い付けできない投資信託のことは、単位型といいます。別名ユニット型とも言われています。
単位型は、募集期間しか購入できず、追加で購入することができません。
購入できる人が限られている単位型と異なり、いつでも好きなときに投資家が購入できる投資信託のことを追加型といいます。別名オープン型と呼ばれています。
現在の投資信託のほとんどが追加型になっています。
分配があるかないかの違いもアリ
また、投資信託の場合は分配があるかないかの違いがあります。
分配型と呼ばれるものは、投資信託の決算日に分配金と呼ばれる利益が振り込まれる投資信託になっています。
投資信託によって決算頻度は異なるため、分配金が支払われる頻度は、毎月タイプもあれば、3ヶ月に1回のタイプや半年に1回のタイプとさまざまです。
投資信託の決算とは、財産状況などを公表する時期であり、その時に収益が明確になります。
その収益の一部が分配金として投資家に分配されます。そのため、決算の回数が多ければ多いほど分配金が支払われる回数も増えるということです。
分配型投資信託によって支払われる分配金は、利益にあたるためそのたびに税金がかかります。
現在20.315%の税金がかかりますが、分配金を別の投資に回したり、生活費にしたりと好きなように使えるため多くの投資家から人気となっています。
さらに、分配金が支払われない無分配型があります。無分配型は分配金が支払われませんが、その分利益に対して税金が引かれることがありません。
いわゆる税の繰り延べ効果というのがあり、保有している期間の税金負担分を減らすことができます。
最近は、投資信託の利益を分配せずそのまま再投資に回すことができる投資信託も多いです。
従って、長く運用すればするほど、利益を投資に回し複利の力で資産を大きく増やすことができます。
ちなみに、投資信託についてはどこの国で設定されたかによって種類が異なります。
日本においては、投資信託法という法律があるため、この法律にのっとって投資信託は運用されたり、販売されています。
この国内投資信託に対し、外国の法令によって作られた投資信託のことを外国投資信託といいます。
国内投資信託・海外投資信託ともに日本国内で購入することが可能です。
ただし、海外の法律で設定されていて運用されている投資信託は、日本のものと違い、ドル建てで購入する必要があったりします。
日本円で積み立てる投資信託と仕組みが異なるため、リスク分散の力もあると言って良いでしょう。
ただし、国内の証券会社で購入できるものは限られているため、自分の理想とする投資信託が海外投資信託であった場合、外国証券取引の口座開設をする必要などもあります。
その他の投資信託について
上記にあげたような投資信託以外にも、実は投資信託に含まれる金融商品があります。有名なものといえば、東京証券取引所に上場しているETFやJ-REITなどがあります。
ETFは、株価指数連動型上場投資信託と呼ばれるものです。
株価指数連動型というのは、TOPIXや日経平均といった指数と同じように変動するよう設計されている市場に上場している投資信託ということです。
通常の投資信託とは異なり、株式のように売買が可能です。
市場が開いている間、好きなときに売買することができます。つまり投資信託のように売買に時間がかからないのも魅力です。
J-REITのうち、REITとは不動産投資信託のことです。投資対象が不動産物件であり、投資信託を保有することで間接的に投資することができます。
J-REITのうち、Jとは日本のことを指しています。つまり、J-REITとは、日本の不動産投資信託に限定した言い方です。
実物を保有するのではなく、高層マンションやホテル、ショッピングモールなどに投資することができます。
そして、証券口座に資金を移動させるとMRFへ投資をしたことになります。
MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは、株式や債券、投資信託などの購入・代金の受け払い等を目的とした証券総合口座用の投資信託です。
比較的安定した短期債を中心に投資を行います。
預金よりもわずかに元本割れの危険性が高い分、預金よりも高い運用利回りが得られます。
つまり、証券口座に口座を開設して資金を移動させただけで投資信託に投資をしたことになります。
まとめ
投資信託には、さまざまな種類があります。それゆえ自分がどのような投資をしたいかによって投資家は選ぶ必要があります。
現在は、個人投資家にも投資しやすいオープン型で手数料があまりかからない投資信託が増えています。
選択肢は多いですが、その分リスク分散しやすくなっています。
おまけに、これまで大きな資金を動かさないと投資はできませんでした。しかし、投資信託という金融商品ができたことで、少額からでも投資ができるようになりました。
初心者でも投資しやすく、難しい手続きも不要の投資信託。資産形成や運用の一部として検討してみてはいかがでしょうか。
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